個人事業主には何でそんなにメリットばかりあるのか?

ネット検索をすると、「個人事業主のメリットやデメリット」なんて情報を見かけることがあると思います。

まるで薬には効用と副作用があるかのように感じてしまいます。

はたして、それは事実でしょうか。

そういった記事を書いている人は、個人事業主を何年やっているのでしょうか。あるいは、そもそもやったことがあるのでしょうか。

やらないのが人生のデメリット

個人事業主を25年以上やっています。

個人事業主をやめて法人を作り(法人成りと言う)、法人を譲渡して、また個人事業主など、足掛けで25年以上です。

現在は法人と個人事業主というハイブリッドです。

実は、この法人と個人という組み合わせが最強なのですが、これについては、また別のセクションで解説しています。

さて、主観や経験則ではありますが、個人事業主にはメリットしかなく、やらないほうが人生のデメリットだと感じて来ました。

だから25年以上もやっている、というのもあります。

25年以上もやっていますから、例え仕事がなくなったとしても、時給制や月給制などの仕事をすることは考えられない。

「じゃ、どうやって生きていくの?」

無人島でサバイバルします。そのほうがマシです。

メリットしかない理由はこれ

個人事業主に限らず、自分で事業をおこすメリットは2つあります。

それは「お金」と「時間」の様々な制約から開放されるということ。

月給制だと、いくら頑張っても限界があります。時給制も同じ。

自分で事業を始めたとき何もやらなければゼロですが、頑張れば頑張るほど成果が出せるし上限が決まっていません。

働く時間は自分で決めます。

業種にもよりますが、人によっては朝から晩まで働くこともあるでしょうし、ネット系の仕事だと「週に3日だけ働く。」といったのも珍しくありません。

もっとも、起業間もない人たちは、365日24時間仕事モードで、「いつ働いていつ休んでいるか?というのがわからないような状態」なんて聞いたことがあるかもしれません。

「休みなし?」なんて聞くと、つらくてしんどいように思えますが、「働かされている」わけではないし、好きでやっていることなので、疲れは疲れでも「良い疲れ」しかないのです。

また、ネット系の仕事の場合は場所の制約からも開放されます。

いつでもどこでも、好きなときに、好きなだけ働く。

周りにネット系の仕事をしている人が1人もいないひとには信じられない事かもしれませんが、そういった働き方をしている人は「実際に」たくさんいます。

特にお金まわりがスゴイ

お金も時間も制約から開放される個人事業主。

特に、お金に関しては特記しておいたほうが良いでしょう。みんな一番関心のあるところですから。

稼いだら稼いだぶん上限なしで得られる収入。

でも、「あまり稼げないとき」「思ったより稼げてしまったとき」など、いろいろなパターンがあります。

あまり稼げない場合は稼ぐことに集中すべきですが、「思ったより稼げてしまったとき」が、個人事業主の本領を発揮するタイミングです。

稼げば稼ぐほど収入はアップしますが、それと並行してアップするのが税金や健康保険料。

個人事業主の年金保険料は一律(約16000円)なので収入の大きさに影響を受けません。

でも、税金と健康保険料はやばい。

例えば、国民健康保険料は年収に応じて最大で年間80万円。その場合、月額換算にすると約66000円。

商品名「医者に診てもらえる権利」
月額料金:6万円

今流行りのサブスクと同じです。病院に行っても行かなくても6万円の会費。

国民健康保険は「国民みんなでお互いを支え合いましょう。」といった考えのもと(国民皆保険【こくみんかいほけん】と言う)、国民全員から保険料を徴収する制度です。

39歳以下で1人暮らし。年収300万円の例だと、保険料は年間約20万円。年収の実に6%もの額に登ります。

稼ぐ額に比べてデカい割合なので気になっている人は多いと思います。

個人事業主の場合、自分で稼ぐし、税金や年金、健康保険も「自分で」払うので、出ていくお金にとても敏感なんです。

だから、「保険料をもっと減らしたい。」と思います。

それが可能になるが、ある意味、個人事業主のメリットの1つと言えます。

お勤めだけの人には、そんなことは不可能なことですが事業主にはできるのです。

つまり、人生にかかるコストを自分でコントロールすることができるのです。

参考:税金や各種保険料を少なくする方法

何を今さら当たり前のことを・・・

個人事業主は仕事が取れなければゼロ。

これを「リスク」だの「デメリット」だの、などと言う人もいますが、そもそも、そんなことは事業をやっている人にとっては当たり前のことです。

「雨が降れば濡れるかもしれない。」というのと同じ。

新型コロナウィルスに感染するかもしれないお医者さん。
トラックが突っ込んで来るかもしれないタクシードライバー。
強盗に刺されるかもしれない警察官。
変な病気をもらうかもしれない風俗嬢。

どんな仕事にも「リスク」はつきものですよね。

それを騒ぎ立てるのは当人でない外野です。

当人は、そんなリスクは100も承知でその職業を選択しているわけです。

それが怖ければ、そもそもその職業を選択しない。

個人事業主も例外ではありません。

だから、個人事業主を始めたいと考えているけど、「安定した給料がえられないかもしれない。」可能性に対する恐怖心しかないのなら、やらなければ良いだけの話。

その選択は100%個人の自由ですし。

一気に独立するのはバカ

そうは言っても、個人事業主や法人などで起業する人は慎重な人がほとんど。

リスクがあることは大前提なので、そのリスクを最小限に押さえるよう考えて行動します。

だから、「この仕事、もうやってらんねー!辞めてやる!明日から個人事業主だ!」

そんな無思慮で無謀な起業をするのは文字通りバカ。

そうではなくて、今サラリーマンなら、「給料」という最低限の金銭的な保証を保ちつつ、自分のビジネスを少しずつ始めていきます。

この段階では副業と言いますが、副業のほうが大きくなって、それ1本で行ける自信ができたら会社は辞める。あるいは、ダブルワークのまま続ける。

そのようなやり方をするのが一般的です。

ABOUTこの記事をかいた人

ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。