利益が出すぎた「仕入れを増やせ」は大間違い

利益出すぎた

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個人事業主なら、そろそろ確定申告を視野に入れた会計を気にしないといけない時期ですね。12月決算の法人も同じく。

「事業用のパソコンを買ったら経費」というのは、ほぼ認知されていると思いますが、仕入れに関しては、「経費なの?経費じゃないの?」と、知識が若干おぼつかない人も多いと思います。

個人的にも、若かりし頃は「仕入れ」=「経費」だと思っていましたが、初めて、仕入れにまつわる簿記の計算を理解したときは、「なるほど!」と思ったものです。

結論から言うと、いくら仕入れをしても経費にはならない!ということです。

利益が出すぎたからと言って、年末までに一生懸命仕入れをしても徒労に終わります。

まず、経費とは何か。

これは、事業をするためにモノやサービスを買って、その出て行った現金が二度と返ってこない出費(取引)のことです。

例えば、プリンターのインクやコピー用紙、ボールペン、パソコンや本棚、ガソリン代に駐車場代、出張時のホテル代などなど。

出張でアパホテルに泊まった。現金で支払うなりカード払いするなり、そこで出ていたマネーが、何らかのタイミングで戻ってくるか?こないですよね~

部屋が気に入らなくてモンスター・クレーマーになって返金を求めるような例外的なケースを除けば、そのマネーは100%戻ってこないことがわかると思います。いわば、ワンウェイのお金です。

一方、仕入れ。

50万円の現金で何か輸入家具を買った。お金は出ています。でも、その家具を売るとお金が戻ってきます。100万円になって戻ってくるかもしれませんし、不良在庫として半額で販売すれば25万円が戻ってくるかもしれません。

つまり、仕入れは換金可能な出費ということです。

もしかすると、ここで、あることについて疑問に思う人もいるかもしれません。

例えば、最新のWindow10のノートパソコンを買いました。立派な経費です。そして、お金は出ていきました。でも、1台必要なところ、こっそり2台買って、1台を販売にまわせるよね、と。

確かに。

経費として出費したパソコン代。売ってしまえば現金が戻ってきます。

ワンウェイじゃない・・・

残念ながら、このような場合は、ワンウェイの経費ではなく、「販売して換金している」取引なので、経費ではなく、言ってみれば「仕入れ」になります。だから、出費した5万円があったとしても、販売して51,000円が返ってくると、それは「売り上げ」となるわけです。

さて、算数の話に移ります。

1枚1,000円のTシャツを30枚仕入れました。

出費は3万円です。

1年かけて1枚2,000円で20枚売りました。

売り上げは4万円。

この4万円をつくるための仕入れ代金は2万円。

ここが重要なポイントです。

その売り上げの仕入れ分はいくら?利益はいくら?

これが計算すべきポイントです。

30枚仕入れたけど20枚売れて10枚残ったワケです。

残った10枚は確かに仕入れましたが未換金です。1,000円x10枚=1万円の価値がお店なり会社なりに残っています。今後現金になりうるモノなので、ワンウェイで出て行ってしまう性質のものではない、ということがわかると思います、。

繰り返しますが、公式的に「仕入れ」と名付けて計算できるは「売れた分の仕入れ分」ということです。

「利益が出すぎた!」と慌てて300万円を仕入れても、それが売れてなければ、300万円分をモノに両替して持っているだけのことです。専門用語で言うなら「資産(流動資産)」です。

実際の計算式は、[期首在庫]+[当期仕入]-[期末在庫]=[売上原価]とあらわされるのですが、簿記初心者にとっては、なんのことかわからないと思うので、今回触れた「仕入れは経費でない」という考え方だけでも、あたまの片隅に置いておくとやくだつかと思います。

特に、法人などの場合、「仕入れ」=「経費」なんて計算していると、真っ先にツッコまれて面倒なことになりますので注意したいところです。

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