「仕事にやる気って必要ですか?」って相談と回答や経営者の悩み。

仕事にやる気は必要か

読売ONLINEの発言小町のとあるトピックにヒット。

「仕事にやる気って必要ですか?」という20代後半の女性の相談です。
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2015/0716/721723.htm

上司から「やるべきことはやってくれるのは評価するが、それ以上の働きを希望する。」という内容のことを言われて困っているという相談です。

彼女は「仕事は好きではないけど給料をもらっている以上任せられた仕事は責任を持ってやっている。ただ、給料を増やすためにこれ以上仕事を増やすのは望まない。」ということらしいです。

ハッとさせられた回答

この相談に対して、いろいろなアドバイスが書かれて非常におもしろいです。

「あなたが間違っている。」という否定的内容から「間違っていない。」「気持ちわかる。私の場合は結果的に干された。」などなど。

中には「起業してみてはいかがですか?」なんて回答があって、「そんな(やる気のない)人に起業なんて絶対無理っしょ?」と思いましたが、次の回答には納得です。

私は起業してますが、同じく仕事に対してやる気がありません。
お客様には誠実に対応しますが、
人を雇う気もありませんし、事業を拡大する気もありませんし、
新しいことをしようも思いません。
事業内容を工夫することもせず、月並みなことしかしていません。

https://komachi.yomiuri.co.jp/t/2015/0716/721723.htm?o=0

この回答者は、相談主のようにやる気なし系の人です。

でも、起業してそれなりに儲けているのかもしれません。『起業はやる気があるからいいというものではない。』との一言は、起業したいけど、やる気ない派は勇気づけられますね。

経営者の人材の悩み

個人的に思うのは、「言われたことだけしかやらないタイプ」や「自分から積極的に仕事を作ろうとしないタイプ」の人って、ある程度の期間見るとわかります。

相談主の上司は、その点気づいてないのかもしれません。無理なんですよね。こういう人に「変われ。(できる人を目指せ)」って言っても・・・

上司や経営者としては、こういったタイプの人よりも、「やる気があって任された仕事以上の事にどんどん気づいて積極的に提案ができる人」が欲しいわけなんでしょう。

でも、そんな人ばかり採れるなら苦労はしません。面接のときに性格を見抜くのも難しいし、面接を受けるほうは「良いこと」「がんばります」とか、しか言わないからね。

面接で「仕事は嫌いです。でも、仕事はちゃんとやります。お金だけくれたら良いです。それ以上の給料や仕事レベルも希望しません。与えられた仕事だけやります。」なんて言えば、受からないでしょう。

でも、実際に質問者のような人もいるのも事実。採用後に発覚するパターンがほとんどです。

で、こういった人をやる気にさせるのは不可能です。

だからと言って、別にやる気のある人を採用して、やる気のない人を閑職に配置換えして辞職に追い込むなんてことも小規模な会社では難しいわけで。

結局、262の法則通り

いつも言っているのは、結局262の法則に落ち着くよね~ということ。

2割「優秀な人」、6割「普通」、2割「仕事できない」

いろいろな組織を見てきましたが、この法則100%当てはまってるじゃん?と思えるほどで、笑えます。

例えば、10人の会社で2人仕事がめちゃくちゃできる人がいます。そして2人が仕事できない採用失敗組。その他は無難君6人です。

ある時、採用失敗君が1人辞めました。

経営者としては、「なんてありがたいことか!」と喜びました。そして、新人を採用すべくネットに求人を出します。

5人ほど面接して、幸運なことにとっても優秀な人を取ることができました。

この段階で、優秀さん3人、無難君6人、失敗君1人という配分になるはずだったのですが、現実は違います。

なんと、今まで優秀だった2人のうちの1人が、優秀な新人が入ってくることで無難組に落っこちました。そして、無難組から1人失敗君が産まれたのです。

これは、経験に基づくたとえ話ですが、どこの企業でもあるあるです。

比較する限り永遠に悩む

結局、仕事が「できる」「できない」ってのは、他の人との比較においての評価です。相対的な話ですよね。

超仕事ができない人がいる。でも、「それを超絶に上回るポンコツ人材」が入社してきたら、前者の人は「マシ」な人になってしまいます。比較ですね。

経営者としては、いちいち、こんな比較をしていたらきりがありません。人材の採用のたびに、人が辞めるたびに、一喜一憂することになります。

面倒です。そんな社員の出来不出来で悩んでいたらきりがないです。

だから、仕事ができる人、仕事ができない人、など分類や分析をしてもレッテルを張って終わりにせず、野球やサッカーの監督のように、会社を前進させるべく適材適所など、采配を振るうが経営者の仕事ってことになりそうです。




ABOUTこの記事をかいた人

ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。