サーバーってなに?

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ECサイト運営者の基礎知識、今回は「サーバー」について。

楽天にしか出店していないような店舗は、サーバーどころかHTMLもよくわかっていない人も多いです。

そういった専門用語をしらなくても通販ができる仕組みになっている点は優れているでしょう。

しかしながら、より深くECをやっていこうと思うと、やはり基礎的な知識はどうしても必要になります。

ぜひ、EC事業者としての基礎知識を身に着け役立てて頂ければ幸いです。

サーバーとは

サーバーとは

「サーバー」とは、簡単に言うと、自分のものではない外部のコンピューターのことです。

逆に、自宅にあるパソコンやタブレットは内部のコンピューターと言えます。

外部のコンピューター、つまり、「サーバー」は24時間年中無休で電源が入っていてインターネットに繋がっています。

だから、ネットにつなげば、誰でも、いつでも、どこからでもサーバー(外部コンピューター)にアクセスすることができます。

それに対して、自宅のパソコンは自宅にいる人が電源をONにしたときしか使えません。

他人があなたのスマホにアクセスすることはできません。

これを専門用語でクライアントと言います。

スマートフォンから、どこかのホームページを見ることを、専門用語を使えば「クライアントからサーバーにアクセスする」という言い方ができます。

レンタル・サーバーとは

レンタルサーバーとは

文字通り、サーバーをレンタル(貸し出して)している会社のことです。

自分のパソコンも、自宅で24時間稼働させてネットを通じて誰でもアクセスできるようにします(非常に高度な技術が必要)。

そして、そのパソコンを誰かにかせばレンタルサーバーということになります。

そういうことを専門にやっているのがレンタルサーバー会社です。

パソコン1台どころか、何百台も何千台ものパソコンをデーターセンターという専用のビルの中に設置して小分けで貸しているのです。

似たようなビジネスに「賃貸マンション」があります。

オーナー(会社)は、箱(建物)を所有していて、いくつもある部屋をひとつひとつ希望者に貸し出します。

部屋そのものは借りた人のものになりますが通路やエレベーターは居住者の共有物です。

レンタルサーバーでは、借りたスペースは借りた人のものですが、サーバーに繋がるネット回線や、CPUと呼ばれるコンピューターを動かす心臓部は共有物です。

ですから、ネット回線を独り占めしたりすると怒られます(廊下に植木鉢や自転車などを置くと、他の住人の邪魔になるようなのと同じ)。

ASP(開業サービス)

レンタルサーバーの特徴は箱貸しです。

空き部屋を貸すビジネスです。

でも、空の箱ではなく、店舗を貸すのがASP(エーエスピー)やSaaS(サース)と呼ばれるサービスです。

国内では、おちゃのこネットや、当社も使っているShopifyなども、ASPやSaaSと言えます。

箱とアプリのセットと言えばわかりやすいでしょう。

商品を運び込めばすぐにお店ができるよう設備が整っているのです。

実店舗では、居抜き(いぬき)物件というのが近いかもしれません。

居抜き物件とは、喫茶店が閉店した後、テーブルやイス、その他の設備をそのまま残している物件のことです。

居抜き物件を借りた人は、食器や食材など最低限のモノを持ち込むだけで、すぐにお店が開店できます。

その昔2000年頃までは、「ネットショップ開業」と言えば、レンタルサーバーの空箱を借りて、日曜大工のようにしてお店を作るのが一般的でした。

何もかも手作りです。何ヶ月もかけて作っていました。

でも、2004年くらいからは、ASP(店舗システム)を貸す企業が増えてきて、そちらのほうが早くビジネスが始められるということで主流になりました。

そして、2016年には、ネット販売をする場合、おそらく90%(感覚的ですが)の人が、このASPを使います。

残りの10%は、別の方法で作ったり、手作りにこだわって、キーボードを叩いて自作しています。

実は、このサイトは手作りです。

手作りは楽しいのですが、ページ数が増えてくると、それに比例してメンテナンスの時間も増えてしまいます。

このスピードの早い業界で、作るのを楽しんだり、のんびりメンテナンスに時間をかけているヒマはありません。ネット販売で重要な仕事は、お客さん集めと販売です。

専用サーバー

専用サーバー

マンションで言えば一棟貸しです。

個別の部屋を借りるのではなく、まるごと全部借りるわけです。

専用サーバーのメリットは、文字通り「あなた専用」なので、玄関をどういじろうが水道をどのように使おうが自由です。

他の入居者がいないので迷惑をかけることもありません。

専用サーバーを使う企業は、膨大なアクセスがあるような企業です。

yahoo! JAPANなどは国内で最もアクセスの多いサイトとして知られていますが、専用のサーバーが使われていると思って間違いないでしょう。

レンタルサーバーだと、他にも入居者がいるので、自社へのアクセスを異常に増えるなどすると、他の入居者への通路がなくなり、そのサーバーの入居者全員のウェブサイトがアクセスしづらくなったりします。

ニュースでも、サイバー攻撃で「アクセスしづらくなる。」というのを聞いたことがあると思います。

外部のコンピューターからアクセス攻撃をしかけることで、そのサイトの入っているサーバーまるごと繋がりにくくなることもあります。

昔は、ロリポップなどの「安さ」をウリにするレンタルサーバーでは、よく「つながりにくい」という現象が起きていました。

でも、そんなことが起きると評判が下がってしまうので、今のサーバー業者では、そういったことがおきることは、ほぼなくなってきました。