ホームページ制作業者に作ってもらうネットショップ

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何もないところからサイトを作ることを(フル)スクラッチ開発と言います。

ホームページ制作業者などに、設計図や仕様などを持ち込み1から通販サイトを作ってもらうオーダーメード式の方法もあります。

この方法については、まず、初心者にはオススメしないのと、ほぼ不可能である、ということをあらかじめ言っておきます。

スクラッチ開発のメリット

通販サイトのスクラッチ開発の最大のメリットは、自社の希望するデザインなり機能なりを、あますところなく実現できる点です。

商品を「カートに入れて買う。」というだけで済むECサイトの場合は、Shopifyなどを使えば即日ネット販売ができます。

しかし、例えば、パソコンのBTO(Build To Order/受注生産)に見るように、(1)最初に筐体を選び、(2)CPUを選び、(3)メモリーを選び、そして(4)オプションをどうするか決めて発注。

このような特殊な購入方法の場合は、「カートに入れて決済完了」とシンプルにいかない場合があります。

特殊な通販サイトの場合は、どうしても業者の手を借りないといけない場合があります。

スクラッチ開発のデメリット

デメリットは何と言っても費用が桁違いになってしまう点と時間がかかる点でしょう。

Shopifyなどは月額25ドル(約3,000円)程度で本格的なネットショップが始められるのに対し、スクラッチ開発でサイトを作る場合少なくとも50万円~はかかります。

上限はなく、機能を盛り込めば盛り込むほど、いくらでも高額な開発にすることができます。

一般的な通販サイトなら200万円~300万円くらいの費用は覚悟しておいたほうが良いでしょう。

そして、さらにデメリットは「作っておしまい。」にならない点です。

技術的なアップデートがある度に、開発業者がメンテナンスをしないといけないので、保守費用という名目で毎月◯万円といった費用がかかります。

もちろん、月額の保守費用はなく「その都度」というパターンもあります。

開発依頼から完成まで数ヶ月、下手すると1年くらいはかかってしまうのもフルスクラッチのデメリットと言えます。

商機を逃しかねないですから、個人的には100%あり得ない選択です。

「売れる!」と思ったらすぐ売りたいですからね(^_-)-☆

半製品の開発はわりとポピュラー

何もないところから作り上げるのはフルスクラッチ開発。

それに対して、半製品をカスタマイズして希望するネットショップに作り上げる方法もあります。

半製品というと言い方はわるいですが、最低限の機能をもった通販システムを使って、そこに必要な機能やデザインをプラスする方法です。

国内では、EC CUBE(イーシー・キューブ)という無料の通販システムが入手できます。

EC CUBEのカスタマイズを得意とする業者は多数存在していて、料金もフルスクラッチに比べ、かなり安く抑えることができます。

ただし、こちらも、各種アップデートや追加カスタマイズについては、自社でできない場合は業者頼みになるので、毎月の保守費用、あるいは、その都度コストがかかることになります。

開発依頼をする側のそもそもの条件

フルスクラッチにせよ、既存のシステムのカスタマイズにせよ、依頼する側に必要とされる条件があります。

「ネットビジネスのことがよくわからない。」

そんな人は、開発業者の門を叩いても、開発のための話ができないので、そもそも依頼することができません。

開発業者に依頼してネットショップを作る場合は、ECについて熟知しているのはもちろん、プログラミングはできなくても、ウェブサイトの仕組みを理解していて、仕様書が作れたり的確な指示が出せたりすることが条件になります。

  • データベースは何を使いましょうか?
  • フロントエンドはデザイナーを使いますか?
  • シングルサインオン(SSO)は取り入れますか?
  • GAのアカウントはどうしますか?設定は?
  • APIは必要ですか?

などなど、専門用語全開での打ち合わせになるので、ウェブ系の幅広い知識をしっかり理解していないとチンプンカンプンになってしまいます。

せっかく親切に教えているのに・・・

思い込みとは怖いものです。

このページのように、「初心者が通販始めるならShopifyとか簡単なやつ使ったほうが良いですよ。」とか、「制作業者に頼むと金もかかるし時間もかかりますよ。」とか、親切にアドバイスすることがあります。

でも、「ホームページは業者に作ってもらうもの。」と20年以上前の常識を思い込んだまま、こちらの話が通じない人もまれにいます。

20年以上前の知識のまま止まってしまっているんですね。

素直に「今」の事情を理解する姿勢があれば、うまくいった通販事業も、最初の選択を間違えたゆえに頓挫してしまった事例をいくつか見てきました。

だいたい、中小企業の頭カチカチの社長ですけどね。

「そんなご立派なネットショップを、金かけて作って誰が使えるの?御社には女性販売員しかいないじゃないですか。」と言ってやりたかったですが、そういった頭の固い人は自然と縁がなくなるので助かります。