売れる商品パッケージ・デザインを作る6つの条件

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商品開発をすることが増えてきたものの(Shopifyで通販運営中)、外部のデザイナーに依頼するほど費用はかけられないので基本内製中です。

この記事は、商品パッケージを考える時の必要な条件を6つほどあげて、その都度参照したり、アイデアの着想の補助になるようまとめてみました。

基本、自社用なんですけど、通りがかった人もどうぞ。

なお、この記事での「商品パッケージ・デザイン」は、パッケージ表面のデザイン部分だけではなく、容器や袋、包装なども含め全体のことを指しています。

また、6つの条件をすべて満たしたからといってヒット商品にと確約されるわけでもなく、「売れる売れない。」は、商品力やマーケティング力なども絡んでくるので、総合的に考える必要があります。

ひと目で何かわかる

店頭に並べられている商品は、ひと目で何かわかる必要があります。

考えてみれば当たり前ですが、必ずしもそうでない場合もあるので若干ややこしいです。

コンビニに行けば、このルールがほとんどの商品に適用されているのに気づくと思います。

プリンが真っ黒の紙の箱に入っていて底に「プリン」と書かれていることはないですよね。

見れば一瞬でプリンだということがわかります。

パンも透明の袋に入って、コンマヨだったりピザ味だったり、卵サンドだったりということがひと目でわかります。

で、このルールを無視するとどうなるか?

その結果がこれ。

イベント会場近くの、ランチ争奪戦の後のパンの棚です。

パンの棚はもちろんおにぎりやお弁当のコーナーも11時過ぎには、すっからかんになるほど需給バランスが

さて、残っている袋がありますが、これらはbasefoodという企業が出しているパンです。

食べたことがある人なら躊躇なく買うでしょうが、パンの棚にあるので「パンだろう。」と人は想像するも、basefoodを知らない人には得体の知れない商品になってしまいます。

中身が見えていないのが明らかにネックになっています。

棚の下段に配置されている点でも、若干不人気感も醸し出しているかもしれません。

全体の中で目立つ

AIDMAというルールがあるように、どんな商品でも、まず気づいてもらう(Attention(注目する))ことが「売れる」ための第一歩です。

そのために、パッケージ全体で存在感をアピールする必要があります。

お店の陳列棚に並べられた各社の商品も、各々お目立とうとパッケージデザインを考えているのがよくわかります。

でも、類似品が多ければ多いほど埋もれてしまうので、その中でより際立たせる、より気づいてもらいやすいようデザインを工夫しなければいけません。

スーパーにいけば、そういった各社の苦労を見ることができます。

キャッチコピー

パンやピザ、お弁当のような食品は見た目だけで消費者に訴求できることが多いですが、見ただけでは、よくわからない商品の場合は、キャッチコピーを添えることで、より内容が伝わりやすくなります。

また、多種多様な商品が並ぶ中では競争が発生します。

何か強みを持って消費者にアピールしないと、なかなか興味を持ってくれません。

出典:http://www.henshinbike.com/

よく例にあげるこの自転車。

見れば自転車だとわかります。

でも、この自転車には「30分で自転車デビュー」というキャッチコピーがついていました。

つまり、初めて自転車を練習する子供用のトレーニング自転車なのです。

この秀逸なキャッチコピーで大ヒットとなったことを知っている人も多いかと思います。

キャッチコピー分類としてはベネフィットに訴求した形になっています。

つまり、「頑丈」だの「ドイツ製」だの、スペックを並べ立てても「子供が早く自転車に乗れるようになって欲しい。」と思っている親御さんには突き刺さりません。

「30分で自転車デビュー」は、そういった親御さんのベネフィットにもなっているので、キャッチコピーが奏功して大ヒットになったと言えるでしょう。

商品にマッチするフォントやカラー

商品によってはフォントデザインも重要になってきます。

例えば、同じ内容を書いたとしてもフォントが違うと受ける印象もずいぶんと違ってくるのがわかると思います。

「じゃがいものパッケージに使うフォントやカラーとして適切なものを選べ。」というテストの問題があれば、右が正解ということになります。

もちろん、IT企業が作ったじゃがいもなら左のフォントでも正解になる可能性はあります。

いずれにせよ、中身やコンセプト、訴求点など総合的に考慮して、「消費者にどう感じてもらいたいか?」という起点で考えればフォントや色などを、ある程度決まってきます。

大事なのは、フォントやカラーなども少なからず消費者心理に影響を与えるので、商品パッケージを作る場合は、細かい部分ではありますが手を抜かない点です。

イラストやロゴ、写真などを使う

ECをやっていると、消費者は年々文字を読まなくなってきています。

いくら重要なことを書いても読んでくれないのが、販売者の悩みのひとつでしょう。

「頼むからちゃんと読んでくれ。」と言っても無理。

ならば、「読まずにわかるパッケージにしてしまえ。」ということもあります。

そのためにイラストやロゴ、写真などを使えば訴求力も高まります。

多数の事例を見る

最後は、パッケージデザインの具体的な作り方ではなく、デザインの良いアイデアにたどり着くためにすべきこと、と言えるでしょう。

財布に1万円しかない場合12,000円の商品は買えません。

同じように、頭の中に入っている事例が少ない場合は、出てくるアイデアはも少なくなります。

できるだけ多くのパッケージデザインを見てインプットすることで、脳内で化学反応が起きてアイデアが出てきます。

食品のパッケージを考えているときに、工業製品のパッケージがヒントになることもありますし、その逆もしかりです。

カラーバス効果やカクテルパーティー効果とまでもいかないまでも、普段から意識していると自然とパッケージが目に入ってくるので、買い物に行ったときや、あるいは、散歩がてらいろいろな商品を見て回るなどは、オススメしておきたいと思います。