在庫を持たずにネットショップをやる3つの方法

在庫を持つとは、商品を自分の管理下に置くということです。
自宅内であれ、営業倉庫のような発送代行をしてくれる業者であれ、自分で買い取り仕入れをしたり数量を管理したりシます。
逆に在庫を持たないのは、文字通り在庫は自分の管理下にありません。
在庫を持つのが良いのか、持たないのが良いのかは一概には言えませんが、ショップの運営スタイル諸々の条件を考慮しながらきめると良いでしょう。
ここでは、在庫を持たないネットショップをやる方法を中心にネットショップの在庫問題を語りたいと思います。
このページの目次
1.副業派のお供ドロップシッピング
2.発送代行を利用して在庫を持たない
3.自社在庫からメーカー直送に変更する
4.特殊パターン、在庫を一瞬持つ販売方法
5.在庫を持つメリット・デメリット
6.在庫を持たないメリット・デメリット
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1.副業派のお供ドロップシッピング
「副業でネットショップ」と言えば、在庫を持たずに始めたい人が多いのが実情です。
昼間は本業があるために、「在庫を自宅に持っていると発送がなかなかできない。」といった問題に直面します。
そんな副業派にバカウケなのがトップセラーです。
トップセラーは有名すぎるので簡単な紹介にとどめます。
「株式会社もしも」が運営するネット卸です。
トップセラーだけを使って1人で月商4000万を売る強者もいます(九州の田舎)。
「もしも」が在庫を持ってお客様に直送する場合もあれば、トップセラーにメーカーとして参加している企業が自社からお客様に直送する場合もあります。
いずれにせよ、販売者は在庫を一切持たなくて良いのが最大の特徴です。
商品データを元にネットショップを作り、注文が入ったときに仕入れをする(と言ってもデータ上だけでの話)ので初期仕入れの費用もかかりません。
取引申込書とか、そういった面倒な手続きもありません。アフィリエイトよりも報酬率が良いので、1円2円のアフィリより、何千円、何万円とガッツリやりたい人向けです。
卸サイトとしてはNETSEA(ネッシー)も有名ですが、ここに参加しているメーカーや問屋で直送してくれるところは少ないイメージです(最近は変わってきたけど)。
私もメーカーとして参加していますが個別発送(客へ直送)は不可にしています。
ネッシーは、「買い取り用の仕入れ先」を見つけるためのBtoBサイトといった印象です。
もちろん、直送してくれるサプライヤーも今は少なくはないようです。
2.発送代行を利用して在庫を持たない
今まで自社に在庫をストックしていたが、手狭になってきたから発送代行を利用して在庫を持たないビジネスに変更する場合もあります。
発送代行業と言ったり営業倉庫、物流倉庫などいろいろな言葉が使われていますが、要するに在庫を持って発送もしてくれる業者です。
物流倉庫一括.jpをみるとわかりますが、この物流倉庫ビジネスもかなりの規模で行われています。
このサイトに載っていない小さな業者も数多く存在します。アマゾンもそのひとつですね(FBA)
個人でやっている場合もあります。発送代行業を使う場合は、当然、保管料やら代行手数料がかかってくるので利益を圧迫しない業者を選択するために相見積もりなどを取ります。
良い業者が見つかり在庫をまかせることができると、在庫を持っていたときの束縛から開放された自由な感覚が得られます。
旅行中でも出張中でも代わりに商品を出荷してくれるわけですからね。
3.自社在庫からメーカー直送に変更する
通常仕入れをする場合、メーカーに発注して自社に在庫を配送してもらいます。
でも、そういったメーカーも倉庫を持っていて在庫をストックしている場合があります。
じゃ、そこから直接出してもらったほうが早いし、こちらのスペースもいらないし?という話になります。
まぁ、これは販売者側の論理で、メーカーとしては在庫を売ってナンボですから、なかなかそういった話には載ってくれません。
ただ、直送の話に載ってくれない最大の理由は、これまで個人に送ったことがないから。
だから、個人に直送するとクレームやなんやらがあると対応できない。といった程度のことが多いです。
じゃ、「個人に送りましょうよ。クレームはこちらで対応しますから。」という交渉を持ちかければ、首を縦にふってくれることもあります。
もちろん、断固お断りのメーカーもあります。でも、交渉する価値はありますね。。
メーカー直送にするときに棚ぼたを教授することがあります。
それは、送料です。
個人ショップとメーカーとでは出荷数が桁違いのことがあります。
つまり、メーカーのほうが運送会社と安い運賃で契約している場合があるのです。
例えば、管理人の取引先では某運送会社と「全国一律500円。」という、2020年では考えられないような送料で契約しているところがあります。
国内どこに送っても500円ですよ(笑)。
沖縄北海道は別とか、そんなオプションもなしです。
これは棚ぼたですよね。
お店では送料全国一律864円なんてやってるけど、このメーカーの運送会社に便乗してしまえば送料を40%もカットすることができます。
あまりにも大きなコスト削減もできてしまいます。もちろん、そのかわり梱包材料費などはこちらで負担します。
また、送り状に関しても、メーカー名のまま送ってしまうと、それを見たお客さんはメーカーに直接連絡してしまうことになるので、問い合わせは自社に来るように変更しておきます。
この辺の仕組みづくりは、最初は大変ですが、一度機能しだすと、在庫を持たないネットショップの出来上がりです。
4.特殊パターン。在庫を一瞬持つ販売方法
「在庫を持つ」でも、瞬間的に持って販売する方法があります。
それは受注発注方式でメーカーが顧客直送をしてくれない場合です。
当店でもやっていますが、お客さんから注文が入った場合、メーカーに対して在庫の確保をお願いします。
そしてお客さんの入金を待ちます。
入金があれば、メーカーに正式に発注します。
カード払いや後払いの場合は、その場でメーカーに発注です。
メーカーは当店宛てに商品を発送します。
送料が1000円ほどかかります。
仕入合計が3万円以上だと送料は無料になるのですが、1点1点、仕入れるのでその都度送料がかかっちゃいます。
一旦自社に入れた商品は一時的な在庫にはなりますが、すでに売れているものなので、翌日には運送会社が集荷に来て発送されます。
「メーカー」→「自社」、「自社」→「お客さん」と2重で送料がかかってしまうので、ちょっと利益は減りますが、大量に在庫を抱えることを考えると、この方法がベストなのです。
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5.在庫を持つメリット・デメリット
かつて先輩から「在庫は持っておけ。在庫を持っているのは強いからな。」なんて聞かされました。
その理由については詳しく聞いてなかったのですが、「在庫を持っていれば売り逃すことがなく確実に金にできるから。」くらいの理由だったと思います。
ま、これは「自社内に持っておけ」ってわけじゃないですけどね。
在庫を持つメリットは先輩が言うように「売り逃さずきっちりに金に変えることができる」というのはあると思います。「機会損失をなくす」という意味ですね。
また、在庫を持っていれば、お客さんからの問い合わせに、きっちり回答できるという点でしょう。
「この商品の裏側はどのようになっていますか?」なんて問い合わせがあったとき、在庫を手元に持っていれば即座に写真付きで回答できるのに対し、在庫を持っていないとメーカーに問い合わせしなければいけません。
メーカーが忙しく回答がなかなか返ってこないなんてこともあり、問い合わせもスムーズに返せなかったり、売り逃してしまったり、ということも起こります。
買う気満々の問い合わせ対応が送れるのは売り逃しにつながりますから、そういう意味で在庫を手元に持っておくのはメリットとして働くでしょう。
また、会計上でも多少メリットがでることもあるかもしれません。
例えば、利益が出すぎた場合、不良在庫などを宣伝広告費(オマケや粗品)などとしてお客さんにばら撒けば、合法的に利益を圧縮することができます。
在庫を持っていなければ、在庫を使った節税方法はできないことになります。
6.在庫を持たないメリット
在庫を持たない最大のメリットは場所の必要がなくなる点です。
また、商品の発送業務、棚卸し、発注業務、商品の撮影業務、写真の編集作業などからも開放されます。働き方としても、いつでもどこでも好きなときに働けるノマドワーカーになれるので理想的です。
デメリットとしては、自分の取扱商品を肉眼で見ることがほとんどないので、お客様からの問い合わせに、リアリティーを持って回答できない点があります。
また、多くの業務を発送をしてくれるメーカー側におまかせすることになるので、一般的にはその分仕入れ価格が上がってしまいます。(当社の場合はラッキーなことに買取と同じ掛け率)
つまり、在庫を買い取ってストックして販売するのに比べ得られる利益は少なくなります。利益をとるのか働き方や効率をとるのか、という話になりそうです。
仕入れ基礎講座
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