「身近な身内(友人)が亡くなった。」
災害で「停電になった。」
「自動車で事故った。」
「まさか自分が!」といった経験をした人もあるでしょう。
「人はコトが起きて初めて」その重大性に気づくものです。
実は、何かビジネスを始める前、市場調査というののは「重大な仕事」のひとつなのです。
でも、「コトが起きていない人」には、関係ないような、重要でないようなコトのひとつにされてしまっています。
でも、コトが起きるとその重要性に気づくんです。
好立地なのに・・・
Aさんは、駅前でパスタ専門店を開業しました。
駅から降りてすぐの道路に面した1階(「路面店」と言う。)のガラス張りのおしゃれな店舗です。
駅の乗降客が数千人、毎日のように通る場所で、最高の立地です。
この地域には、おしゃれなパスタ店などなく、家賃も割安で、その他の条件も良く「これは儲かる!」と思ったのが開業のきっかけでした。
しかも、運良く「改札前」と言えるくらい駅から近い場所で、「こんなオイシイ物件やばくね?」と興奮していました。
しかし、オープンしてもお客さんは、思ったように入りません。
値段が高いわけでもなく、まわりにライバルがいるわけでもなく、Aさんは悩みます。
半年経っても、お客さんは増えるどころか、お店が存在していることさえ人の目に入っていないような感じです。
客が入らない簡単な理由
Aさんのパスタ店にお客さんが入らない理由は、とってもシンプルです。
その地域の人は、別に「そこにパスタ屋さんを望んでいない。」です。
住宅地なので、駅を使うのは出勤時や帰宅時です。
帰宅時は、近くのスーパーで買い物をしたりお惣菜を買ったり。
おしゃれなパスタ屋にいきたければ、土日祝日に、渋谷や新宿といった都心に出ていって食べます。
家の近所に、そんなおしゃれな店ができたところで、平日は仕事のことで頭がいっぱいなので、そんな気分ではないのです。
かといって、休みだからといって近所で過ごす選択なんてナシ。
そういった人が多く住む地域だったのです。
それをAさんは、「駅チカで家賃が安くいい条件の店舗」だと判断して飛びついたわけです。
市場調査(マーケット・リサーチ)ができていなく、その重要性に気づいた瞬間でした。
需用と供給
どんなビジネスをするにも、需用と供給を調べるのは、絶対条件です。
「マクドナルドができたけど3ヶ月で閉店した。」なんて見たことありますか?
一度できたマクドナルドは2年3年10年と営業していると思います。
その理由は、しっかり市場調査(マーケット・リサーチ)しているからです。
「この場所に出店して店舗が成り立つかどうか。」ということを、駅前なら乗降客数、人の流れ、住民の年齢性別など、調べられることは徹底して調べ上げるのです。
調べた結果、「十分な集客が見込めない。」と判断したなら「出店しない。」という選択をするわけです。
出店しないから失敗もないわけです。
出店前のリサーチをおろそかにしてしまうと失敗の確率が飛躍的に上がります。
市場調査さぼったアホですみません。
上記は他人の失敗談ですが、やはり、こういうことは自ら失敗したからこそ言えるんですね。
人間、痛い目に合わないと学習しないですから。
いくら他人があれこれ言っても、「やる」と決めた人は、他人の意見を聞かなくなるものです。
それで失敗したことが何度とあるわけです。
だから、それを記事にしているわけです。
でも、そういった失敗したことのない人には、どこか関係ないような感じに聞こえると思います。
例えば、ニュースで「どこかでだれかが◯された事件」とかよくあるじゃないですか。
当事者はとんでもないことになっているけど、ニュースを見ている人は関係ないから怖くもかゆくもないですよね。
そういう感覚です。
そそ、失敗NO.1は、海外から製品をどーんと仕入れたことがあったんです。市場調査もろくにせず、勝手に売れると思ったんです。
今考えれば、アホの極みですが、結果数千万円の損失です。
これが最大の失敗ですね。
それ以外、細かい市場調査をしなかったための失敗は、何個もやらかしています。
学習した結果
年齢が関係あるのか、頭の良し悪しが関係あるのかわかりません。
でも、今は、外すことは100%なくなりました。
市場調査は、絶対にやります。
そこで、「無理っぽい。」とか「ビミョー」と言う場合は「やらない。(開業しない)」という選択を取ります。
でも、「これは高確率でいける。」と判断した場合はGOサインを出します。
結果の大小はありますが、すべて想定通りの結果が出せています。
自分もようやくマクドナルドレベルに追いついたか・・・などと喜んでいいのか、どうなのかよくわからないですが、ビジネスの立ち上げで外すことはなくなりました。
若い頃から、もっと経験者の話を素直に聞いたり、本を読んでいれば、無駄なお金も、無駄な回り道もしなくて済んだんですが、まぁ、それも経験ですね。
もう二度と「遣ってしまった!orz」というのは経験したくないですね。