SAGOJOに見る起業アイデアとビジネスモデルの研究

サゴジョー

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論文みたいなタイトルですが、ニュースで見て興味深いなと思って、いろいろ見てたらオモシロかったので忘備録的に。

SAGOJO(サゴジョー)は、「すごい旅人求人サイト」というキャッチフレーズを掲げています。

いろいろな場所に行くことが好きなフリーランサー向けの仕事を提供するマッチングサイトです。

ランサーズが、総合マッチングサイトとするなら、サゴジョーは「旅」という切り口で、動的な仕事をあっせんするような感じです。

すべての仕事が自宅内で完結するような「静的ワーク」ではなく、必ず外に出る必要があるという「動的ワーク」というのがポイントですね。

コンテンツ作成がメインだった?

設立は2015年12月、資本金は1800万円。社員数は、写真からしか推測できませんが8名。いかにもスタートアップですね。

ビジネスモデルとしてはBtoBです。他の企業からコンテンツ作成の仕事を請け負い、それをフリーランサーに振り分ける、といった感じです。

例えば、1件の仕事に多数の応募があった場合はSAGOJO側で選考して、誰かを選ぶといったスタイルです。このへんはランサーズと同じですね。

ただ、ある意味コンテンツ作成のプロが選ぶので、レベルの高いフリーランサーを選べるであろう点は強みなのかなって思います。

つまり、コンテンツ作成を依頼する企業にとっても、コンテンツという商品のクオリティーがある程度保たれることが担保(約束)されます。

こんな仕事まで

過去の仕事募集内容を見ると、圧倒的にコンテンツ作成が多いのですが、それ以外にも、なかなか興味深い仕事もあります。

例えば、「福島県まで車で移動して企業と打ち合わせをし、パンフレットやノベルティーのデザインをする。」といったもの。お役所がらみの仕事ぽいですね。

報酬は3万円で、交通費は車を用意してくれるらしいのでゼロでしょう。現地での食事などは別途ですかね。

本来、パンレットやノベルティーくらいなら、メールやZOOMなどを使って打ち合わせすれば、わざわざ現地まで行かなくても済みます。

でも、「現地に足を運び、目で見て耳で聞いて。そのような体験を通じてアイデアを出してほしい。」といった想いがあるのでしょう。美しいじゃないですか。そしてめっちゃ楽しそう(^^)。

こんな旅なら体験したい

実はSAGOJOを知ったのはニュース記事です。それも、「奈良県でライトな仕事をしながら地元の人と交流できて宿代無料。」といった内容でした。

この種のサービス名はTENJIKU。

これに食いついてしまいました。宿代が無料になるというより、「地元の人と交流しながら仕事を手伝える。」部分は、同じように食いつく人多いんじゃないでしょうかね。

農業体験だけなら、「農泊ポータル」ってのがありますね。でも、これは宿泊代を払ったうえ、体験にもお金を払うので、完全にエンターテインメントの旅行商品ですね。

最近は、ボランティア熱も高まっているので、SAGOJOさんは、「こっち系の仕事をじゃんじゃん増やしたほうがいいんじゃね?」なんて、個人的な希望が。

今のところ福岡県糸島市、奈良県吉野町、和歌山県田辺市、京都府京丹後市、山口県下関市と5の拠点があります。いいところばかりのチョイスですね!

TENJIKUは、ゲストハウスなど地元の宿泊施設と提携する形をとっているようです。現地のゲストハウス名は別であるけど、SAGOJOのウェブサイト上ではTENJIKUという拠点名になっているので、じゃっかん混乱があるかもしれません。

例えば、奈良県吉野町の「TENJIKU吉野」は、地元の工務店が古民家を改装して運営をしているゲストハウス「三奇楼」。ま、人口7000人弱の町なので、迷うことはないでしょうけど。

社会問題と社会貢献

で、奈良県吉野町のホームページを見てみると、どこの地方都市や町村も同じですが、人口減少という現実に直面していて、頑張って町を存続させようと、いろいろ取り組んでいる様子を知ることができました。

毎年の人口の統計は公開されているので、誰でも見ることができます。試しに過去10年分見てみましたが、見事なくらい毎年きっちり減少しているんです。中学生でもグラフを作れるほど。

さらには、「この減り方だと〇十年後には0になるよね。」なんて予測もできるくらい、きれいに右肩下がり。日本全体でもそうですね。少子高齢化ってやつですね。

そこで「町おこし」って話になるわけですが、それに部分的に貢献しているのがSAHOJOのTENJIKUというサービスですね。

お金の流れ

「農泊」の場合は、お金を支払い「客」として農業を体験するのに対し、「SAGOJO」の場合は、表面的には「ボランティア的」に仕事を手伝う、ということになりそうです。

ただ、「完全なボランティア」ではないので、現地の団体なりが、旅人1人が1日働いた給料はSAGOJOに支払い、旅人の宿泊代はSAGOJOが支払うという構図になるかと思います。

例えば、上記奈良のゲストハウスの通常料金は5,000円(オフシーズン)です。旅人1人が農業を7時間手伝ったとして5,859円(奈良県最低賃金837円)。

これがSAHOJOの売り上げ。そこからゲストハウスに5,000円か、おそらく、それ以下の宿泊費を払って、その残りがSAGOJOの取り分、と言った感じでしょうか。(想像なのでわかりませんよ。)

もしかすると、時給の単価も違うかもしれませんし、別の名目で手数料などを取っているかもしれません。表には出ていないのでわかりません。

若いうちは田舎はいや

上記の町のレポートにもありましたが、やはり、若い人は大学や就職で、どんどん地元を離れていっています。

そりゃ、そうでしょうね。遊びたい盛りに「豊かな自然」と言われても響きませんから。都会のほうが若者が楽しい遊びがたくさんありますから、この流れを止めるのは不可能でしょうね。

どこかの産油国じゃないですが、超役場を純金で建てられるくらいの予算がある町なら、若者がとどまるような素敵な対策のひとつでも打てるでしょうが、人口が減ると税数も減り国からの地方交付税も減り、で踏んだり蹴ったりですね。

そんな中、「関係人口」という考え方があります。これは、「移住した人」でもなく「観光で来た人」でもなく、地域の人といろいろ交流する人のことです。

今は、「移住」だの、「観光客誘致」だの、「若者に魅力的な町に」とかよりも、「関係人口を増やそう」といった流れが強いみたいですね。

苦しいキャッチコピー

吉野町じゃないですが、「空気がきれいで自然が豊か。人々がフレンドリー」なんてよく聞くキャッチコピーですが、「都会の反対」を言い換えただけですよね。

と言うことは、東京横浜大阪名古屋などの都会や各地政令都市以外は、わりと、これに当てはまりますから、何の差別化にもなっていないところが苦しいですね・・・

かといって、他の町と完全に差別化できるようなUSPがあるかというと、ない。そこが皆さん悩んでおられるのかもしれませんが。

ちなみに、ネット販売は場所に関係なくできるので、自然豊かなTENJIKUのどこかで仕事でもしようかな?なんて思いますが、、、

遠い・・・(・・)