3行で解説。市場調査の目的は?何する?どうやる?

当社はネット通販(Shopifyで運用中)からスタートした会社ですが、現在では、飲食業など、ネット通販とは関係のない業種を3種ほどやっています。

で、新規事業を始めるときは必ず市場調査を行います。

といった経験をもとに、市場調査の目的や何をするのか?どのようにするのか?について思うまま書き散らしておきます。

なお、市場調査とは英語でマーケット・リサーチ。

マーケティングとは、またちょっと異なるのでご注意ください。

市場調査目的は?

市場調査の目的は3行で説明できます。

ビジネスを行う上で失敗を極力減らし成功の確率を上げるため。

例えば、◯◯省とかが行う市場調査などは、適当なアンケート情報をもとにデータをまとめるだけで、それを見た人に「参考までに。」という目的しかないです。

でも、事業者が市場調査を行うのは、そんな「参考までに」なんてレベルではなく、死活問題がからんでいるので、重要性が桁違いと言えるでしょう。

マックなどのチェーン店も、出展前には必ず市場調査をするのは有名な話です。

5万人以上の人口を抱える新潟県の佐渡島にはマックがありません。

5万人以上もいれば、あっても良さそうですが、市場調査の結果「商売にならん。」と出店しなかったのではないでしょうか(憶測ですが)。

「モスバーガーがすでにあった。」というのも理由かもしれませんが。

いずれにせよ、チェーン店の市場調査は、外すことがないので、ある意味「市場調査をする」という点は見習っても良いかもしれませんね。

何をする?

「市場調査で(まず)何をするか?」と聞かれたら「需用を調べる。」と答えるでしょう。

特に、何か新しいビジネスを立ち上げるときは「需用があるのかないのか。」が決め手となるので。

需用もないのにビジネスを立ち上げると悲惨です。

「老人しか住んでいないような過疎地に超高級レストランを開業する。」とか、そんな感じですね。

話題にはなるかもしれませんが、ビジネスとして成り立たせることは難しい。

よく例えられる失敗話があります。

例えば、「この地域にはパン屋さんがない。パン屋さんを始めたら儲かるだろう。」と勝手に思い込んでパン屋を開業したところ1年も立たず倒産。

理由は簡単で、そもそも「その地域にパンの需用がなかった。」というだけです。

「供給がないから需用が不足している。」というのは、勘違いの可能性がたかいので注意が必要でしょう。

これは商圏に関係のあるビジネスもそうですし、ネットビジネスでも同じことが言えます。

もっとも、ネット販売の場合は、1億人中1人の需用があれば売れるので、そこも狙っていくというロングテール的なやり方もあります。

どうやる?(Web)

需用があるかどうかを調べるのはキーワードツールが便利です。

どのような言葉が検索されているかを調べます。

Googleトレンドやキーワードプランナー、Keyword tool(https://keywordtool.io/)なども活用できます。

例えば、自分の住んでいる地域で「お弁当屋さんないかな?」とき「広尾 和風弁当 宅配」なんて検索しますよね。

このような検索履歴は公開されています。

だから、それを見ることで、その地域の需用をある程度知ることができます。

もちろん、「◯◯亭」とか固有名詞の検索は、そのお店目当ての検索なので需用にはなりません。

「名古屋◯◯区 パン屋」といった組み合わせなどが需用と捉えることができます。

また、ランサーズ(Lancers:仕事募集応募サイト)などを使って、有料で意見やアイデアを集めることもできます。

どうやる?(リアル)

商圏がからむ飲食店を始める場合などは、出店候補地に直接出向きます。

平日の朝の時間帯、昼の時間帯、夜の時間帯、そして土曜や日曜日、祝日など、すべてのタイプの日の人の流れや、人の属性などを目視で確認します。

これは経験が必要なのですが、経験がなくてもわかりやすい地域も多いですね。

例えば、「学生、サラリーマンなど単身者が多く済む地域」などは、朝や夜の人の流れを見れば一目瞭然です。

そういった地域では「ファミリー向け」のビジネスは適さないというのは誰にでもわかると思います。

地域ってほんと、地域カラーが合っておもしろいんですが、お金を持っている人が多い地域もあれば、ガラの悪い地域もあるし、平日はファミリーを多く見かけるけど、土日は見ない(お出かけ)ような地域など。

こればかりは、いくらネット検索してもわかりません。

不動産を買う時と同じく、現地へ行って、自分の目で確かめるしかありません。

市場調査なんてしなくていい!?

市場調査はすればするほど、わからなくなったりします。

また、最初は「行ける!」と思っていたけど、調べているうちに「ビミョーじゃね?」という流れになることもあります。

そうなると、せっかくのビジネス・アイデアも頓挫してしまいます。

人間考え過ぎると頭でっかちになって行動できなくなるものですが、市場調査も、あまり真剣にやり過ぎると何もできなくなります。

そこは本人の最終判断になりますが、データがどうあれ「やりたいのか。そうでないのか。」というポイントです。

市場調査の結果、萎えてしまったらやめればいいですし、芳しくない結果でも「やりたいことで生きていく」を優先したいなら「勢い」でやってしまう、というのもアリだと思います。

あまり左脳的になりすぎると動けなくなります。

直感も大事にしたいですね。

人はファジー

ファジーとは、「あいまい」とか「不確か」と言った意味合いです。

「普段どこで洋服を買いますか?」と若い女性に質問したところ、「SHEINとかユニクロ。」と答えます。

「このスカートが1,000円くらいで、このセーターは800円。靴は3,000円」

「なるほど、ブランドモノには興味なく、できるだけ安いものを買うんだな。」なんて思ったところ、「でも、このネックレスはティファニーで70万円。」

服は安くアクセサリーは金に糸目をつけない。

そんな人もいれば、同じ世代でも、ひたすら貯金のためアクセサリーから服から、全部ユニクロクラスと言う人もいます。

もう、個別で見ていたらわけがわからなくなります。

だから、全体で見るしかないんですね。

ペルソナは重要かも

ペルソナとは、自分のビジネスを「買う人」の理想像のこと。

ラーメン屋なら、20代~40代の食う人。

高級ブティックなら、社長夫人などの富裕層。

誰か一人理想的なお客さんをイメージしたものがペルソナです。

そういったペルソナを設定すると、それから外れる人は「お客さん」として見る必要がなく、潔く切り捨てることができます。

「お客さんを切り捨てる」とは、もったいないような気もしますが、客を選ぶビジネスの場合は、それをやらないと、無駄なコストがかかってしまいます。

当社の通販部門でもわりと高級寄りの商品を扱っていますが、ペルソナは、「良いと思ったら30万円でも50万円でもポンっと出すような人」です。

だから、30万円の商品でも「割引はありますか?」なんて問い合わせが入っても一切お断りです。

もちろん、10%でも割引すれば、そのお客さんは買ってくれて売り上げになるかもしれませんが、そういったお客さんに限って、難癖つけてくることが多いので水際対策として「割引ありきの客」は切り捨てるようにしています。

結果、「良いお客さん」だけになって、通販サイト運営も実にストレスフリーとなっています。

インタビューやアンケート

大手企業はインタビューやアンケートをうまく使うスキルを持っています。

アンケートやインタビューをもとにヒット商品を開発したりします。

でも、何のスキルもない人がインタビューやアンケートを元に(信じて)判断するのはキケンです。

そもそも、インタビューやアンケートに答える人とそうでない人が存在します。

インタビューやアンケートに答える人も、質問に答えているだけで、「それが本音かどうか。」も本人もわかっていない場合があります。

「この地域にパン屋さんはありませんが、もしできたら買いますか?」

「買いたいですね。」

と答えるかもしれないけど、その人が100%買いに来るかどうかなんてわからない。

また、急にグルテンフリーのブームが来て小麦のパン屋が全滅するかもしれないし。

人の気持ちなんて移ろいやすいものですし、世の中も常に変わるから、アンケートの答えなんて一瞬の参考にもならない場合もあります。

という点は、注意しておいたほうが良いでしょう。