今後儲かる商売:夜明け前の越境ECが狙い目かも?

夜開け前

「越境EC」とは、オンラインで日本から海外にモノやサービスを売ること。要は、ネットを全面的に使った輸出です。従来型の輸出もネット(メール等)を使って先方の国とやり取りをしますが、それはあくまで業務の一部。越境ECでは、業務の多くをネットを使って取引を行うのが特徴と言えるでしょう。

さて、海外輸出。ネット販売をしたこともない人にとっては、雲の上とまでは言いませんが、自分とは全然関係のない世界と思っているかもしれません。

ほんの少し前まで「インターネットで何?」って言う人が大半だったんですよ。でも、今は、小中学生から90代まで、スマホを使ってフツーにネットショッピングするようになっていますよね。

そのような状況を考えると、今、ハードルが高そうに見える越境ECも数年後には、「猫も杓子もネットショップだった時期」と同じような流れがやってきてもおかしくないわけです。

越境ECについて、全体的にどんなものなのか?どういうことになっているのか?見てみましょう。

今のところの難しい点

輸出で(今のところ)難しいのは、需要を見つける部分じゃないでしょうか。「どこの国でこれが求められている。」といった情報がなかなか入手できない。

中国で日本の粉ミルクの需要があったり、アジア各地で日本車の需要があったり一般の人でも想像できるような需要は、すでにどこかの企業や個人がっつりやっていることが多いんですよね。

「ヨーロッパの、とある小国で日本製のアレがウケそうだ。」という信ぴょう性の高い情報を入手できたなら、あとは、業務的ないくつかのハードルを越えるだけで済みます。

業務的な4つのハードル

コミュニケーション

英語ができればほぼクリアーできます。翻訳家を利用して海外とやり取りできます。自動の翻訳は、まだまだビジネスの現場では実用的じゃないですね。

それなりの翻訳家ならランサーズ(Lancers:仕事募集応募サイト)に500人以上ゴロゴロしています。(絶対に失敗したくない場合は、実績のある本物の翻訳家や通訳に依頼するが良いですが。)

輸出手続き。

「単品をEMSで送る。」って場合は、国内の通販とさほどかわりはありませんが、食品だったり大量の商品だったりする場合、それなりの手続きが必要になってきます。 ここも輸出関係に強い専門家の手を借りることでクリアできます。

決済と為替の問題

通常の輸出入は銀行振込前払いが基本なので、とりっぱぐれはありませんが、越境ECの場合はオンライン決済が主流になります。

カード決済なら安心じゃね?と思ってしまいますが、それが悪用ならどうする?といった問題もあります。また、せっかく利益が出ると見込んだ受注が、急な為替の変動で赤字になることもあります。

物流コストと事故リスク

海外なんでコンテナ1本輸出するのに、20万30万円とかかります。原価に織り込んで利益計算する必要があります。

それから紛失リスク。当店では過去20年間で1回だけ荷物が行方不明になり、結局出てこなかったことがありました。おそらく盗難だと思われます。20年で1回ですから、日本の物流は優秀だと言えます。

でも、海外となるとガラリと事情が変わります。極端な話、「コンテナ1本輸出したところそれが行方不明に・・・」なんてこともあるんです。信じられないかもしれませんが。それが世界基準ですね。

ま、その行方不明コンテナはかなり危険な国へ輸出されたものなんで、コンテナ丸ごとパクられるなんてのは、想定する必要はないかもしれません。小物系はなくなりやすいですね。

後は、国内の運送会社も仕分けの段階で放り投げるは常識です。投げないと仕事にならない現場の事情があります。だから、破損に備えた梱包もしっかり考えておく必要があります。

販売手段もいろいろ

例えば、ある国で日本製の大衆的な、日用品的な商品の需要がある。しかし、現地では入手できない。そんな場合は、現地のショッピングモールに出店するのが手っ取り早いです。

でも、「どこかの国の、一部のお金持ちが、日本製の高額商品を欲しがっている。」なんて場合は、わざわざ現地に出向いて営業所を作るのも違うし、現地モールに出店するのも違います。

そこは個別で販売する手段が無難でしょう。

商品がどこの国の、どんな種類の人にどの程度求められているか?によっては、販売手段も変わるので、プランを練る時にしっかり考えておきたいところです。

越境ECコンサルタントが確実に儲かる

そんなワケで、自ら越境ECをこなしながら、越境ECコンサルタントとして活躍するのが、今後儲かる仕事になりそうです。おそらく・・・

すでに越境ECに特化した事業をやっているコンサル企業はいくつかありますが、はっきり言って小規模事業者は相手にしていないです。「年商100億以上の企業」なんて条件が付いていることもあります。

だから、今後越境ECコンサルで儲けるなら、中小企業にターゲットを絞るのが良い選択になりそうですよ。

とても興味ありますが「越境ECコンサルタント」って「越境」の部分がダサいんで、Global EC Consultantとか名乗ったほうが良いですね。

まずは、国内ECやらないとダメでしょう。

いきなり越境ECに行ける人はかなりのハイレベルです。通常の道筋としては、まずは国内ECをちゃんとできるスキルが前提でしょう。

「オンラインショッピングのしくみをわかってますか?」ってところからスタートしないと始まらないです。

国内に特化した通販システムを提供する「ショップサーブなどのASPなどについて、内容や仕組みを理解していますか?」とか、逆に、「越境ECに的を絞った通販システムを提供する企業もいくつかありますが、選べますか?」とか。

まずは、国内ECを軽く試してみましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。