ネット卸販売契約書ひな形を作る前に考える

卸契約

ネットで卸販売をする場合、心配になるのが取引先とのトラブルです。トラブルの代表例は「夜逃げや倒産などによる未払い」でしょう。もちろん、これは掛売り(月末締めの翌月末払い)などのケースに限ります。

ネットで広く取引先を募集して、いきなり掛売りをするのは、業界の状況や取引金額にもよると思いますが、ちょっと無謀ではないかと思います。となると、仕入れの都度に前払いしてもらう方法が安心です。

でも、違う業界と取引をする場合、その都度の前払いを条件にしてしまうと、お客を逃してしまうことがあるんですよね。例えば、こっちの業界が前払いを前提としていても、相手の企業の業界では掛けが常識だったりする場合です。

一応掛売りをする場合の契約書を考えてみます。

月末に、その月の仕入れ代金をまとめて、翌月に請求書を発行して、月末に支払ってもらうパターンです。例えば、3月に10回発注があって、合計金額が10万円の場合、4月に入ってから請求書を作成して先方に郵送します。先方は、4月末に銀行振込で支払います。

トラブルあるあるですが、「期限内に支払わない顧客」が出てくることです。締切日を過ぎても支払わず、こちらから催促して始めて支払う顧客もいれば、2度3度と催促しないと支払わない顧客。また、直接行って催促して初めて払ってもらえるケースなど。

このようなトラブルが発生するのは、契約書がない場合ではないでしょうか。アメリカは契約社会ですが、日本は十八番の曖昧な口約束ですから、トラブルは必死ですよね。

このようなトラブルを避けるというか抑止する方法のひとつは、例えば、「代引きで10回以上購入、かつ、合計金額○○円以上に達したら、掛売可能にする。」とかです。面倒くさいですが、実際に、このような条件を提示してくる企業もあります。

また、多少のリスクは発生しますが、契約書の条項に、「契約解除の条件」として、「未払いが発生した場合」を盛り込んでおけば、不届きな顧客との付き合いは切ることができます。もちろん、不届き者が発生してしまった場合、裁判管轄などを入れておけば、だいぶリスクは減らせるのではないでしょうか。

参考
卸売りをする場合の簡易契約書

PS
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契約書なければトラブル発生に対処できないけど、契約書があってトラブルが発生する可能性は少ないので、簡易なものでも契約書を作っておくとリスクは減らせる。

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ゆるい起業家。ECや飲食、コンサル、投資*などをいろいろやってます。座右の銘は「のらりくらり」。*マルチやネットワークではない。まっとうな投資。